求人情報専門の検索エンジンであるIndeedは、WEB上にあるさまざまな求人情報を検索できる便利さで多くの人に利用されています。企業にとっても効率よく採用活動できる場であるため、上手に単価調整すれば、就職活動・転職活動をしている人たちにうまくアプローチできます。
Indeedの有料広告枠はクリック課金型なので、効率よく広告を出すことが可能です。その一方で、やはり相場費用はどのくらいかを調べて、できるだけ無駄がないようにしたいものです。
Indeedのクリック課金型広告は、1クリックあたり15円~999円で設定できます。それでは、どのくらいの単価設定をするとコスパがいいのでしょうか。
Indeedのクリック単価は、15円から999円の間で自由に設定することができます。金額を安く設定すると上位表示されないため、そもそものクリック数が少なくなり、必然的に応募数も少なくなってしまいます。
しかし、ただ高い金額設定にすれば効果的というものではありません。Indeedのクリック単価は日々変動しますから、「コスパのいい価格はいくらなのか」を断言することはできません。最もコスパのいいクリック単価は、掲載を始めてみないとわからないのです。
募集をかける地域、職種や業種、時期によって変わってくるクリック単価ですが、ある程度の相場はあります。まずはそれを参考にしてみるといいでしょう。基本になる金額は、以下のとおりです。
・アルバイト募集なら50~100円
・派遣スタッフ募集なら30円~80円
・中途採用のページなら100~300円
求人特化型検索エンジンですから、GoogleやYahoo!など大手検索エンジンよりも広告出稿数が少なく、全体の平均として安い傾向にあります。
高額になりやすい地域は関東で、やはり東京をターゲットにする広告はクリック単価が高めに設定されることが多くなります。関東地域での業種別平均は、以下のとおり。
・IT系企業の正社員募集なら150~450円
・建築系の正社員募集なら80~350円
・通信会社の正社員募集なら150~350円
・アパレル関係の正社員募集なら130~350円
これらは時期によっても変動します。
上で述べたとおり、最もコスパがいいクリック単価をあらかじめ知ることはできません。ですから広告を出してデータを取りつつ、トライ&エラーを繰り返して感覚をつかんでいく必要があります。
まずは平均額を参考にしながら、大まかなクリック単価を決めて配信してみるといいでしょう。予算をしっかりと管理しておくため、1日の上限を決めて設定しておくのがおすすめです。
たとえば100円を上限として設定しておいて、日々のデータを確認しながらクリック単価を調整していく、といった感じです。
広告出稿を始めてみたものの、思ったよりも求職者を獲得できない場合はクリック単価を少しずつ上げていきます。ほかにも、以下のようなケースではクリック単価をアップさせるといいでしょう。
・採用難易度が高い求人
・採用を急ぐのでスピードアップしたい
・多くの求職者の中から選びたい
逆に、以下のような場合はクリック単価を下げたほうがいいでしょう。
・思ったより多くの応募があって選考・採用ペースを落としたい
・検索ユーザーと欲しい人材像がマッチしていないと感じる
クリック単価を上げると露出ペースがアップします。しかし、それは「検索するユーザーの要望と求人情報がぴったりマッチしていない場合でも表示される」ようになるということです。不必要な露出を抑えるためには、クリック単価を少し下げてみるのも一つの方法です。
Indeedには予算と期間を設定しておけば、最適と思われるクリック単価を自動で設定してくれる機能があります。初めての場合や、自分でトライしてもあまりうまくいかなかった場合は、この自動調整機能を使ってみるといいでしょう。
自動調整機能は、以下の2通りから選ぶことができます。
・月額予算を設定して1ヵ月配信していくタイプ
・自分で一定の期間と予算を決めて配信する「ワンタイム設定」
簡単なのは月額で、1ヵ月の予算を決めるだけでOK。しかし、キーワードがマッチして一気にクリックが集まれば、予想以上に早く予算を使い切ってしまうこともあります。
後者のワンタイム設定ならもう少し短いスパンでの設定が可能です。ただし、4,000円以上の予算設定からスタートする必要があります。
Indeedの「求人アナリティクス」機能では、
・クリックされている職種ランキング
・求職者の多い勤務地
・人気の検索キーワード
などを調べることができます。
一目でデータを把握できる分かりやすい管理画面になっていますから、これを見ながら単価調整していくことができます。
たとえば検索キーワードランキングをチェックして、ユーザーが興味を持っているキーワードを求人原稿に織り込んでいく方法が効果的です。
新たなユーザーに見てもらう可能性を高めるために、人気の検索キーワードを定期的に調べるようにしましょう。その際は、あくまでも自然な形でバランスよくキーワードを含める必要があります。
キーワードを設定する場合、除外したい単語にも注意を払いましょう。検索対象になるのは、求人原稿内のすべてのキーワードです。そのためターゲット外のユーザーを集める可能性があるキーワードは除外しておくと、効率がアップする可能性があります。
たとえば採用担当者名が「山口」や「豊田」など、地名とかぶる場合は注意が必要です。ただ担当者の名前を書いていただけなのに、別の地域のユーザーがクリックして、予算が無駄になってしまうことがあります。
また、職種ランキングの上位に表示されている求人情報に、別の導線を設置する方法も効果的。
ランキング上位は多くのユーザーがチェックしている場所ですから、その付近に「ほかにもこんな職種を募集しています」という形で導線を追加しておくのです。これも、新たな求職者を獲得できる可能性が高まる方法です。
「まずは費用をかけずに試してみたい」「反響がある採用ページを作る練習の場として活用したい」ということであれば、無料枠に広告を出すという方法もあります。
リクルートやマイナビなどの求人サイトに情報を掲載したい場合は、無料で行うことはできません。その点Indeedは、アカウントを作ればすぐに無料掲載をスタートできるのでとても便利です。
Indeedの広告は、広告主がキーワードを指定するのではなく、求人ページの内容からIndeedが判断して検索結果に表示するシステムになっています。これは有料枠でも無料枠でも同じであるため、どのような求人ページを作れば狙ったキーワードで表示されるようになるのか、無料広告で試してみるのもいいでしょう。
しかし当然ながら、無料枠は有料枠と比べて不利な部分があります。まず表示される場所は有料枠の下で、あまり目立ちません。そして無料枠を利用する企業が非常に多いため、ほかのページとの差別化が難しく、埋もれてしまう可能性も高い。です。
通常は、新しい情報であったり情報量が多かったりすれば優先して表示されやすくなります。しかし、WEB上の求人情報は次から次に新しいページが作られたり更新されたりしています。無料枠で広告を出してもほとんど反響がない、という結果になる可能性も考えておかなければなりません。
ただし、無料枠で結果が出なかったからと言って「Indeedはダメだ」と早急に判断しないようにしましょう。
Indeedの最適なクリック単価は始めてみなければわかりません。無料枠で試した後、求人アナリティクスや自動調整機能を活用して、コスパのいい単価を探していきましょう。
時期によっても変動があるため、コツコツとデータ分析することが大切です。だんだんと感覚が掴めてきて、効率的な採用活動を行えるようになるでしょう。